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『アルザック・ラプソディ』レビュー
『アルザック・ラプソディ』初回限定版

アマゾンで注文していた『アルザック・ラプソディ』
やっと到着しました。
さっそく簡単ながらレビューしてみたいと思います。

『アルザック・ラプソディ』は、
メビウスが1974年に発表したバンド・デシネの記念碑的作品
『アルザック』(Arzach)を、
メビウス自身の監督によってアニメ化した作品です。
2002年にフランスのテレビで放映されたものが、
今回DVD化されて発売されることになりました。
原作の『アルザック』については
語る>『Arzach』(アルザック)解説
を参照してみてください。
また、『アルザック・ラプソディ』の第6話
「猿の心臓」(Coeur de singe)というエピソードを、
オンラインでタダで見ることが出来ます。
読む>『アルザック・ラプソディ』がDVD化されます ―試聴もできます―
を参照してみてください。

さて、肝心の内容についてですが、一言で言うと

 絵と話はすばらしいが、動きはしょぼい

というのが正直な感想です。

◆ 絵について
まず、絵について。
絵はもう間違いなくすばらしいの一言につきます。
全編デジタル彩色のメビウスの絵を思う存分堪能することが出来ます。
デジタル彩色そのものも、メビウスは以前からポートフォリオなどで
積極的に取り入れていた手法なので、危なっかしいところは一切ありません。
最近の日本のアニメに見られるコストダウンのための不自然なデジタル彩色や、
押井守の気合の入りまくったリアリスティックなCGなどとは一線を画す、
メビウス独特の幻想的なポートフォリオの世界が遺憾なく再現されています。
まるで石版版画のようなマットかつシックな質感によって描き出される
パステルカラーの幻想的なグラデーション。
まさしくメビウス。まさしくバンド・デシネ。
日本のアニメではぜったいに味わうことの出来ない
独特の不思議な雰囲気をもった世界には、
ただただため息が出るばかりです。

◆ ストーリーについて
そしてストーリーについて。
これは、見る人によっては好みの分かれる部分が少々出て来るかもしれません。
全14話をとおして一貫するストーリーは、
伝説の戦士アルザックが
デザート・B(B沙漠)という危険な世界を翼竜に乗って旅をする
冒険の数々を描く、
というものですが、
その冒険のひとつひとつは、
・荒野で出会い一夜を共にした女は、じつは肉食植物の化身であった。
・毒矢を放たれたアルザックが毒の副作用によって見る夢の世界。
・ある夜アルザックが出会う、星が生まれる瞬間に星が見る夢の世界。
 (これが[猿の心臓」のエピソードです)
・誰もいない廃墟の中で、一つだけ電源の入ったテレビに映し出される歌姫。
・眠れぬ夜に、「内なる惑星」に住む一角獣に助言を仰ぎに行くアルザック。
というように、
ストーリーを要約すること自体が困難なシュールなものばかりです。
さらに、
・伝説の世界に住むアルザックを助けるために奔走する女技術者の話。
・ゲームの世界に迷い込んだアルザックと、そのゲームをプレイする少年の話。
といった、いわゆる「メタ」的な構造をもつ話まであって、
もう何が何やら分かりません。
しかし、このシュールなストーリーこそが、
『アルザック・ラプソディ』の魅力の一つであることは間違いありません。
特に秀逸なのは最終話「一角獣の秘密」。
明らかに他のエピソードより気合の入っている絵と、
無茶苦茶シュールな話が相俟って、
メビウスの紡ぎだす夢幻の世界に浸りきれること間違いなしです。

◆ アニメーションとしての動きについて
最後に、アニメーションとしての動きについてですが、
これは残念ながら、しょぼい出来だと言わなければならないでしょう。
特に、日本の高レベルなアニメに慣れ親しんでいる僕たちの目から見ると、
『アルザック・ラプソディ』のアニメとしての動きは、
ほとんど個人が趣味で作ったフラッシュ作品のレベルに見えてしまいます。
はっきり言って、商業レベルとしては最低レベルにも達していません。
せっかくの素晴らしい絵とストーリーなのに、
しょぼい動きによって興がそがれる場面が少なからずあります。
むしろ、動きにお金を掛けられないのを逆手にとって、
ほとんど動きを廃した「動く絵本」とでも呼ぶべき作品として
仕上げてくれた方が、良かったんじゃないかと思いました。
たぶんほとんど誰もご存じないと思うのですが、
僕はむかし『ヨーヨーの猫つまみ』という短篇アニメが大好きで、
毎週楽しみに見ていた覚えがあります。
たとえばあの作品のように、登場人物は、輪郭だけを切り取った切り絵として、
背景の絵のうえで人形のようにカクカク動くだけ、といった、
大胆に動きを廃した作品にしたほうが、
幻想的な雰囲気にもマッチして良かったんじゃないかと思うのです。
いずれにしろ、『アルザック・ラプソディ』のアニメとしての動きは、
貧弱な出来と言わざるを得ません。

◆ 魅力的な脇役たち
最後にもうひとつ。
魅力的なキャラクターについてもご紹介しておきたいと思います。
● 『アルザック・ラプソディ』公式サイトの画像紹介のページ
  (「INTERNET ARCHIVE」によるため、サムネイルの拡大はできません)
たとえば、巨大な蜜蜂に乗った刺客。
(右から3番目、上から2番目の画像、ちょっとマヌケな二人組みです)
クレイジーな顔つきの科学者。
(右端、上から三番目の画像、いつも瞳があさっての方向を向いています)
スフィンクスと蜘蛛の合いの子のような「砂シラミ」。
(左端、下から2番目の画像。蜘蛛の胴体に大男の上半身がくっついています)
マヌケな顔つきの一角獣。
(右端、一番下の画像。だけどどこか不安をかき立てる表情をしています)
などなど、シュールだけどどこかおかしい、
おかしいんだけど、どこか不安をかき立てるような表情をしている、
魅力的な造形の脇役たちが作品の雰囲気を盛り上げてくれます。

◆ DVDのスペック
DVDのスペックとしては、
音声はフランス語のみ、字幕は日本語のみです。
このDVDでフランス語のヒヤリングの勉強をしようと思っていた僕としては、
フランス語の字幕がないのが痛いのですが、
まあ、普通に視聴する分には何も問題はないでしょう。
メニュー画面もシンプルな限り。隠し要素なども無いようです。
また、初回限定仕様として、
DVDのケースを収めるための紙製のケース
(この記事の一番最初に挙げてある画像がそれです)
が付いてきます。
特にどうということのない特典なので、
コレクターなどでないかぎりは、こだわるまでのものではないでしょう。

◆ おすすめ度
メビウスの作品をはじめて買う方にとっては、
定価5000円というのはやはり高すぎると思いますが、
すでにメビウスのファンで、
とくにポートフォリオの幻想的な雰囲気が好きな方なら、
買って元は取れるくらいの価値はあると思いますよ。


さて、では、もう一度、
アルザックとともに不思議な冒険に旅立つとしましょうか……。


以下のサイトで動画を見ることができます。
● 「france 2」内『アルザック・ラプソディ』の紹介ページ
  (画像の下、「Voir l'episode」をクリック)
● 「DYNIT」内「MOEBIUS: ARZAK RHAPSODY」
● Arzak Rhapsody - WORLD PREMIERE!
最初のリンクで第6話「猿の心臓」を丸ごと見ることが出来ます。
二つ目と三つ目のリンクでは、動画トレイラーを見ることが出来ます。


『アルザック・ラプソディ』の感想をアップしてくれているサイトさんたちを、
現時点で確認できたかぎりリストアップしてみました。
● 「メビレンジャー」さんの掲示板
  (「362」番の投稿です)
● 「MakionLog」さん内「アルザック・ラプソディ」
● 「たむらしげる スタジオ通信」さん内「Diary>2004/10/22」
● 「Team Sleeve」さん内「元祖ナウシカ…!?」
● 「ムーンラビット」さん内「Vol.019>Main Shopping On This Week」
by moebius-labyrinth | 2004-10-31 21:18 | メビウスを語る
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