対談動画の和訳のついで、と言っては何ですが、
対談動画その2で触れられている記者会見の様子が
記事となってウェブ上にアップされていて、
メビウスと鈴木プロデューサーの発言がそのまま引かれているので、
該当部分を和訳しておきたいと思います。
ちょっと長いので、何回かに分かれてしまうと思います。
● 「ANIMELAND.COM」内「-Miyazaki Moebius : coup d'envoi-」
*直接話法(発言がそのまま引かれている部分)は、
元の記事ではイタリック体で表記されていますが、
読みやすさを考慮して、通常の字体で表記します。
Le premier contact entre les deux hommes remonte aux annees 80,
se souvient MOEBIUS :
《je viais alors a Los Angeles.
Mon fils, qui avait environ 10 ans,
frequentait l'ecole franco americaine.
Il y a rencontre une bande de fanatiques du manga,
qui se passaient des cassettes piratees venant du Japon.
J'avais notamment remarque une cassette sans titre,
qui s'est averee n'etre autre que... Nausicaa !
J'etais impressionne, conquis par le genie de MIYAZAKI ;
mais je pensais alors qu'il resterait un auteur esoterique et meconnu.
Puis son talent s'est inscrit dans la duree,
et j'ai suivi son travail (Laputa, Kiki, Totoro...).
J'etais ebloui :
chaque film supplantait l'autre en qualite,
tout en restant fidele aux memes themes.》
MOEBIUS devient ainsi fan de l'oeuvre de MIYAZAKI,
au point d'avoir appele sa premiere fille... Nausicaa!
《Nous avons eu un bon feeling,
car elle ressemble vraiment a une heroine de MIYAZAKI !》
二人の初めての出会いは、80年代にさかのぼる。
メビウスは当時のことを思い出しながら、こう語ってくれた。
「私は当時ロサンジェルスに住んでいました。
私の息子が、10歳くらいの頃だったでしょうか、
現地のフランス人学校に通っていたんです。
そこで、日本の漫画が大好きなグループと友達になったらしくて、
日本のアニメの海賊版のビデオテープをよく貸し借りしているようでした。
で、その中の、タイトルも書いていないような一本のビデオテープに、
私が心奪われてしまったんです。
それが他でもない、『風の谷のナウシカ』だったというわけなんですよ。
私はすっかりまいってしまいました。
宮崎さんの才能に魅了されてしまったんです。
しかし、彼はまだマニアの占有物というか、
才能の認められていない埋もれた作家、という感じでもありました。
それから、私はすっかり彼の才能のとりこになってしまって、
次々と彼の作品を観て行くようになりました。
例えば、『天空の城ラピュタ』だとか、『魔女の宅急便』
『となりのトトロ』と言った感じでしょうか。
もう本当に心を奪われてしまいましたね。
どれもが本当に素晴らしくて、どれか一本なんてとても決められない。
それぞれがそれぞれのテーマに沿って、
本当に誠実につくられているんです。」
こういう風にして、メビウスは宮崎作品のファンになった。
それが高じて、自分の長女に「ナウシカ」と名付けてしまったほどだ。
「僕たちは顔を合わせるたびに嬉しくなっちゃうんだ。
なぜって、彼女は宮崎作品のとあるヒロインに、
とっても似ているんだから。」
《補記》
メビウスが自分の「premiere fille」(長女)にナウシカと名付けた、
とありますが、
確かにメビウスの娘の名前はナウシカと言いますが、
彼女が「長女」であるかどうかには疑問が残ります。
ナウシカちゃんについては以下の記事を参照してください。
[
風の谷のメビウスの娘はネコバスでおおはしゃぎ]
[
メビウスの娘ナウシカちゃんの写真発見]
メビウスには、少なくとももう一人へレン(Helene, Helene Giraud)
という名前の娘がいるようです。
くわしくは以下の記事を参照してください。
[
メビウスと寿司と二人の娘]
も、もしかして、とは思いますが、
ヘレンさんがメビウスの若奥様、ってことは無いですよねぇ……。
推定54歳で子供をもうけちゃうようなお方だから、
あながち否定できないのが恐ろしい。
「premiere fille」というのは、
直訳すると「最初の娘」というような意味になります。
もしかしたら「もっとも最近に出来た娘」というような意味にも
なるのかもしれませんが、
手元の仏和辞典の「premiere」の項には
「最初の、第1の、1版目の、始めのほうの、最初の」
といった語釈が記載されているだけで、
該当しそうな語釈はありませんでした。