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記者会見記事の下訳のまとめ1:「宮崎駿―メビウス」展
「宮崎駿―メビウス」展に際して2004年11月29日に行われた
記者会見の記事の下訳のまとめです。

● 「ANIMELAND.COM」内「-Miyazaki Moebius : coup d'envoi-」


Le premier contact entre les deux hommes remonte aux annees 80,
se souvient MOEBIUS :
《je viais alors a Los Angeles.
Mon fils, qui avait environ 10 ans,
frequentait l'ecole franco americaine.
Il y a rencontre une bande de fanatiques du manga,
qui se passaient des cassettes piratees venant du Japon.
J'avais notamment remarque une cassette sans titre,
qui s'est averee n'etre autre que... Nausicaa !
J'etais impressionne, conquis par le genie de MIYAZAKI ;
mais je pensais alors qu'il resterait un auteur esoterique et meconnu.
Puis son talent s'est inscrit dans la duree,
et j'ai suivi son travail (Laputa, Kiki, Totoro...).
J'etais ebloui :
chaque film supplantait l'autre en qualite,
tout en restant fidele aux memes themes.》
MOEBIUS devient ainsi fan de l'oeuvre de MIYAZAKI,
au point d'avoir appele sa premiere fille... Nausicaa!
《Nous avons eu un bon feeling,
car elle ressemble vraiment a une heroine de MIYAZAKI !》


二人が初めて出会ったのは80年代のことだ。
メビウスは当時のことを思い出しながら、こう語ってくれた。
「私は当時ロサンジェルスに住んでいました。
私の息子が、10歳くらいの頃だったでしょうか、
現地のフランス人学校に通っていたんです。
そこで、日本の漫画が大好きなグループと友達になったらしくて、
日本のアニメの海賊版のビデオテープをよく貸し借りしているようでした。
で、その中の、タイトルも書いていないような一本のビデオテープに、
私が、心奪われてしまったんです。
それが他でもない、『風の谷のナウシカ』だったというわけなんですよ。
すっかり参ってしまいましたね。
この「ミヤザキ」という人物は、なんて才能の持ち主なんだ、と思いましたよ。
彼は、当時はまだマニアの占有物でしかなかったというか、
才能の認められていない埋もれた作家、という感じではあったんですが、
それ以降、私もすっかり宮崎駿のファンになってしまって、
次々と作品を観て行くようになりました。
『天空の城ラピュタ』、『魔女の宅急便』
『となりのトトロ』と言った感じでしょうか。
驚きの連続でしたよ。
どれもが本当に素晴らしくて、どれか一本なんてとても決められない、
一本一本が、それぞれのテーマに沿って、
本当に誠実につくられているんです。」
こういう風にして、メビウスは宮崎駿のファンになった。
それが高じて、自分の長女に「ナウシカ」と名付けてしまったほどだ。
「僕たちは顔を合わせるたびに嬉しくなっちゃうんだ。
だって、彼女は宮崎作品のとあるヒロインに、
とっても良く似ているんだから。」


《補記》
メビウスがアメリカで暮らしていたのは、
1984年から1989年のあいだのようです。
また、1985年に映画『リトル・ニモ』の制作のために来日した、
とあるので、この時にはじめて宮崎駿にあったのでしょう。
● DARGAUD社サイト内バイオグラフィー
1983 - Giraud/Moebius s'installe,
avec son studio, a Tahiti.

1984 - Giraud/Moebius demenage a Los Angeles.

1985 - Moebius travaille, a Tokyo, sur le script,
les decors et les costumes du film Little Nemo.


1983年
ジロー/メビウスは、自分のスタジオとともに、
タヒチに移住した。

1984年
メビウスはロサンジェルスに引っ越した。

1985年
メビウスは、映画『リトル・ニモ』の台本、舞台設定、
衣裳デザインのために、東京に渡った。

● 「INSIDE MOEBIUS」内バイオグラフィー
En 1983,
il quitte l'Europe et s'installe avec son studio a Tahiti,
qu'il quittera en 1984 pour vivre aux Etats-Unis,
a Los Angeles.

En 1985,
il part a Tokyo et realise les scripts,
decors et costumes de Little Nemo,
un long-metrage d'animation
adapte de la bande dessinee de Winsor Mccay.

En 1989,
de retour en Europe, [後略]


1983年
ヨーロッパを離れ、自分のスタジオとともにタヒチに移り住む。
1984年にはアメリカのロサンジェルスに居を移すことになった。

1985年
東京に渡り、『リトル・ニモ』の台本、舞台設定、
衣裳デザインにたずさわる。
『リトル・ニモ』とは、
ウインザー・マッケイの漫画を原作とした、
長編アニメーション映画の名前である。

1989年
ヨーロッパに帰る。


メビウスは、実際に宮崎駿に会う(1985年)前に
『風の谷のナウシカ』を観ているので、
これはどうやら1984年から1985年のあいだのことになるようです。
アメリカで手に入る『風の谷のナウシカ』というと、
宮崎駿ファンのあいだで悪名高い『WARRIORS OF THE WIND』という
ビデオがあるようなのですが、
これはどうやら1986年発売のようなので、
メビウスが観て感動したというのは
『WARRIORS OF THE WIND』ではなさそうです。
● 「くろねこ亭」内「ジ・アート・オブ・アメリカナイズド・ジブリ・パート2」
● アマゾン米内『WARRIORS OF THE WIND』のページ
● 「IMDb」内『Kase no tani no Naushika』
  「Tagline」の欄に「(USA 1986 "Warriors of the Wind")」とあります。
● 「YAHOO! MOVIES」内『WARRIORS OF THE WIND』のページ
  「(1985)」というのは間違いと見てよいでしょう。
  それよりも見ものなのは、
  ここに集められているアメリカのファンの声です。
  「AWFUL! BAdly edited version(最低最悪の編集だ!)」
  「god they ruined this(とにかくめちゃくちゃになってる)」
  「WHAT THE HELL IS THIS?(なんだこりゃ?)」
  などなど、とにかく最低最悪な評価が下っています。
  最後に一人だけ「A+」を付けているファンがいますが、
  これも実は一番最後にオチが付いていたりします。
日本のアニメの熱心なファン(fanatique)が持っていた海賊版のビデオ、
ということなので、
日本製のビデオの文字どおり海賊版を観たと考えて良いと思います。
● ウィキペディア日内『風の谷のナウシカ』のページ
  映画の公開は1984年3月11日です。
● 「風使い工房HomePage」内「風の谷のナウシカ 年表」
  なんとビデオの発売も1984年3月11日のようです。

メビウスの娘ナウシカちゃんは、
メビウスの二人目の妻イザベルとの間に出来た長女です。
● 「Giraud, Jean Scenariste/Dessinateur/Coloriste...」
Divorce de Mme, nee Claudine Conin
(2 enf. : Helene, Julien);
Mar. en secondes noces le 13 mai 1995
a Mme Isabelle Champeval, Architecte
(2 enf. : Raphael, Nausicaa).


旧姓クロディーヌ・コナンと離婚する
(子供は二人:エレーヌとジュリアン)。
1995年5月13日に建築家のイザベル・シャンパヴァルと再婚する
(子供は二人:ラファエルとナウシカ)。

ただ、ナウシカちゃんが生れたのは1992年以前のことのようなので、
これは何というか、コメントに困ってしまいます。
風の谷のメビウスの娘はネコバスでおおはしゃぎ
60歳過ぎてから愛人に子供うませて3,4年後にやっと結婚、って、
単なるエロじじいぢゃねーかとか何とか思ったり思わなかったり……。


《補記その2》
この記事とは直接関係ないのですが、
「本、映画、音楽」の管理人さんから、
1982年に来日したメビウスと手塚治虫の2ショットの写真を
教えていただいたので、さっそく参照させていただきましょう。
● 「Tezuka Osamu @World」内「OSAMU STAR>思い出写真館」
すげぇ~!!! 神が二人もいますよ。
ものすんごい2ショットですね、しかし。
さらに、メビウスの右横に座っている美人は
メビウスの前妻クロディーヌ(Claudine)さんのようです。
● 「タモタモの部屋Ver.2」内「ピエトロ日記>2003年4月2日」
あぁ、こんな美人の妻と分かれて、
さらに60過ぎてから愛人に子供はらませるなんて、
くそぅ、このエロじじいめがっ。
上記二つのサイトは「本、映画、音楽」の管理人さんに教えて頂きました。
ありがとうございました。




本展関連の他の記事については、
以下の記事を参照してください。
「宮崎駿―メビウス」展関連記事インデックス
by moebius-labyrinth | 2005-01-06 19:32
Merci pour votre visite :o) Un manuel pour envoyer votre commentaire :
http://moebius.exblog.jp/2993114/

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