大友克洋のインタビュー動画を発見してしまいました。
映画『スチームボーイ』のフランスでの公開に合わせて、
フランスのテレビで放映されたもののようです。
メビウスには関係のないものなので、
本来ならこのサイトでは取り扱わないものなのですが、
さすがにこれをご紹介しないわけには行かないでしょう。
◆ 大友克洋のインタビュー動画
● 「ANIMELAND.com」内「Rencontre avec OTOMO Katsuhiro」
● 同上2ページ目
上記のページのなかの
「interview video」(インタビュービデオ)
もしくは
「Voir la reponse en video」(インタビューの動画を観る)
とあるところをクリックしてください。
RealPlayerが立ち上がって、
動画が再生されます。
少々重いファイルなので注意してください。
「interview video」の方は9分35秒にわたるインタビュー全体の動画、
「Voir la reponse en video」の方はそれを分割したものです。
(大友克洋の発言のみで、インタビュアーの質問は割愛されています)
ひとまず、この記事の見出しを訳しておきたいと思います。
- Rencontre avec OTOMO Katsuhiro -
L'auteur repond en video
De passsage a Paris pour la sortie de Steamboy,
OTOMO Katsuhiro a repndu a nos questions concernant le film.
Disponible egalement : notre interview video.
Par Julie BORDENAVE
インタビュー:大友克洋
監督自らがインタビューに応えた様子を動画で紹介します。
大友克洋氏が、
映画『スチームボーイ』の公開にあわせてパリを訪れた。
その際に行った映画についてのインタビューをご紹介しよう。
「インタビュービデオ」からも
インタビューの様子を確認していただける。
ジュリー・ボルドナヴェ
◆ 動画の内容と和訳
残念ながら、大友克洋の発言には
吹き替えのフランス語がかかってしまっていて、
日本語そのものを聴き取ることは困難です。
しかし幸いにも、
フランス語によるインタビューの文字おこしが
上記のページに掲載されているので、
さっそく
和訳をつけてみました。
くわしくは以下の記事を参照してください。
[
大友克洋『スチームボーイ』インタビュー動画全訳]
《メビウスをはじめて知った方へ》
大友克洋のインタビュー動画に興味を持っていただけるほどの方なら、
フランスの漫画家メビウス(Moebius)の名はすでにご存知かとは思いますが、
いかんせんまだまだ日本では認知度の低いメビウスのことですから、
あるいは、今回はじめてメビウスを知ったという方も
いらっしゃるかも知れません。
そんな方のために
簡単ながらメビウスを紹介する記事を用意していますので、
よろしければ以下の記事を参照してください。
メビウスは、大友克洋にまけず劣らず魅力的な漫画を描いてくれている、
世界的に有名なフランスの漫画家です。
大友克洋は日本の漫画の歴史を変えた人間として知られていますが、
その革命の原動力こそは、メビウスの影響だったのです。
大友克洋は、おそらく日本でもっとも有名なメビウスファンでしょう。
[
メビウスをはじめて知った方へ~宮崎駿との対談に寄せて]
蛇足ながら、大友克洋へのメビウスの影響がうかがわれる
1枚の画像をご紹介しましょう。
(サムネイルはクリックで別窓で拡大。拡大画像は240キロバイト)
どうでしょう?
これは1976年に発表されたメビウスの代表作
『アルザック』(Arzach)の1ページです。
フランスの漫画の歴史を変えただけではなく、
世界中のアーティストに影響を与えた記念碑的な作品として知られています。
病的なほどに緻密な描き込みと超絶的に正確無比なデッサン力。
しかも、わざわざ描くのに手間のかかる
入り組んだモチーフを選択していることが伺えます。
まさしく圧巻。まさしく圧倒。
SFへの嗜好も含めて、
大友克洋に多大な影響を与えたことが容易に見て取れるかと思います。
メビウスにかぎらず、フランスの漫画バンド・デシネは、
日本の「漫画」観からは想像もつかないような
独自のすばらしい境地を切り拓いています。
これを機会に、
あたらしい漫画の可能性に目を開いていただけることが出来たなら、
記事の作成者としてこれほど嬉しいことはありません。