フランスで製作された大友克洋のインタビュー動画の和訳の準備稿です。
インタビュー動画についての詳細は以下の記事を参照してください。
[
大友克洋『スチームボーイ』インタビュー動画:ANIMELAND]
この記事はインタビュー動画の全訳を作成するための準備稿です。
のちのち訳文を訂正するばあいがありますので、
あらためて決定稿の記事も参照していただければ幸いです。
● 「ANIMELAND.com」内「Rencontre avec OTOMO Katsuhiro 2ページ目」
AL :
Travailler avec un budget aussi colossal,
rajoute-t-il du poids aux responsabilites ?
アニメランド:
巨額の予算が下りただけでなく、
そんな重要なポストまで与えられたのですか?
O.K. :
C'est vrai.
Je me disais peut-etre que je devrais vendre mon velo,
ou autre chose...
C'est une blague,
je vis bien maitenant !
Je crois que mon vin rouge marche tres bien dans ma tete (rires) !
大友克洋:
はい。
やばい、家財道具を売り払って、
大事にしてる自転車とかも売りに出さなきゃならんな、
なんて思いましたね。
まあそれは冗談ですけどね、こうやってまだなんとか生きてるわけです。
ああ、なんか赤ワインがまわって来たな(笑)!
*アニメ業界のなかで自転車がちょっとしたブームになっていることは、
とくに宮崎駿ファンの間でよく知られるところでしょう。
宮崎駿自らが企画した「ツーリング・デ・信州」という大会が
毎年開かれています。
大友克洋も「スチームボーイ」制作スタッフと共に参加していました。
「自分の自転車」(mon velo)と言っているのも、
そういう背景があってのことなのでしょう。
なお、同大会は以前「ツール・ド・信州」という名前でしたが、
同名の大会が他にあったため、2003年から名称が変更されているようです。
● はてな内「ツーリング・デ・信州」
● 『スチームボーイ』公式ブログ内「[04.08.26] 鈴木杏と大友克洋」
● 「YOMIURI ON LINE」内「アニメーション業界の自転車熱2004」
● 「DIGITAL BEAT」内「スチームボーイスターターキット 1」
● 「DIGITAL BEAT」内「スチームボーイスターターキット 2」
*実際に動画を見ていただければ分かるように、
大友克洋は赤ワイン(vin rouge)を飲みながら
インタビューを受けています。
AL :
Apres avoir fait une oeuvre
au retentissement planetaire comme Akira,
se sent-on plus responsable face aux gens qui attendent ?
アニメランド:
『AKIRA』のような世界的に評価の高い作品をつくり出した後で、
ファンを前にしてプレッシャーなどは感じませんでしたか?
O.K. :
Je souhaite en effet que le film marche,
mais je ne peux pas controler.
Tout ce que je peux faire,
c'est un film interessant ;
si ca ne marche pas,
je n'y suis pour rien !
J'ai tout donne
大友克洋:
まあ、それは確かに
この映画が売れてくれれば良いなとは思いますけど、
それは僕にはどうしようも無いことですから。
おもしろい映画をつくること、それだけですよ。
それに、もし売れなかったとしても、
僕には関係のないことですね。
僕の仕事はもう終わってしまってますから(笑)。