26分にもおよぶメビウスのインタビュー動画を発見しました。
◆ The Roland Collectionの「GRANDES MAESTROS DEL COMIC」(No.805)
● 「The Roland Collection」内「Section 28, Order Number 805, Moebius」
上記ページ内の中ほど、
「View entire film」(フル動画を観る)とあるところを
クリックしてください。
Real Playerが立ち上がって動画が再生されます。
155bps, 30Mb, 26分の動画です。
(僕の環境では、「realvideo fractal codec」という
コーデックをインストールする必要がありました。
インストールは自動で行われます)
題名は「GRANDES MAESTROS DEL COMIC」、
どうやら、この「The Roland Collection」という団体が
オリジナルで作った美術教育ビデオのようです。
メビウスの発言には残念ながら英語の吹き替えが掛かってしまっていて、
オリジナルの発言を聴き取ることは困難ですが、
フランス語のヒアリングがさっぱりな現状としては、
むしろありがたい措置です。
インタビューでは、メビウスの創作活動が話題になっているようです。
古典に学ぶようにしている、だとか、
現実を再現するよりも絵画としてのスタイルを重視している、だとか、
「ブルーベリー」シリーズでは逆に現実との折り合いを大切にしてる、
(
「ブルーベリー」シリーズはいわば時代劇のような感じで、
作中にアメリカの歴史上の人物が多く登場します)
「メビウス」というペンネームで創作をする時には、
古典に学ぶよりも、新しい世界を創出することに魅力を感じている、
バンド・デシネは読者にダイレクトに働きかける表現が可能だ、
作品では空を飛ぶモチーフを多用しているが、
「空を飛ぶ夢」というものにとても魅力を感じている、
アレハンドロ・ホドロフスキーに出会って衝撃を受けた、
などと言ったことが語られています。
他にも、『アルザック』や雑誌「メタル・ユルラン」誌、
『Le Garage hermetique』、『LES YEUX』、
『デューン』などについて制作秘話が語られています。
インタビュー中、
「10年くらい前に『デューン』をつくっていたころ」
というような発言が出てきますので、
このインタビューは1980年代後半頃に行われたもののようです。
(メビウスは1976年に、ホドロフスキー監督の映画『デューン』の
制作に携わっています。同作は結局実現しませんでした
[バイオグラフィー訳案14])
● 「The Roland Colleciton」(トップページ)
● 同サイト内「Great Artists in the World of Comics」
「The Roland Collection」というのは、
どうやら美術教育ビデオの配布を行っている団体のようです。
二つ目のリンクはコミック・アーティストの
ビデオアーカイブの一覧です。
ページ左側がインデックスになっていて、
メビウスのほかにも、
「スヌーピー」のシュルツ(Schluz)や
エンキ・ビラル(Bilal)といった名前が見えます。
メビウスは今回ご紹介した「28」のほかにも
「32」がリストアップされていますが、
動画の内容はまったく同じです。
うーん、これもぜひとも文字おこしと全訳を作成したいのですが、
追々挑戦することにしましょう。