フランスのウィキペディアの、「Pilote」誌の解説の和訳です。
◆ ウィキペディア仏の「Pilote」誌解説
● ウィキペディア仏内「Pilote(journal)」(2005/08/04)
「ウィキペディア」(Wikipedia)というのは、
読者参加型のオンライン百科辞典の名前です。
もっとも手軽に参照できる同誌の解説ではないかと思います。
サイトの性格上、解説の文章が頻繁に改変されるので、
参照した文章の日付を付しておきます。
なお、ウィキペディアの日本語版には
「Pilote」誌の解説はまだ立てられていません。
「Pilote」誌の公式サイトなどもないようです。
◆ 抄訳
Pilote (journal)
「ピロット」(雑誌)
*「Pilote」は英語の「pilot」に相当する語で、
「パイロット」という意味です。
Le journal Pilote (Matin, quel journal !) est
un hebdomadaire de bande dessinee cree le 29 octobre 1959
et qui parut pour la derniere fois en mensuel en octobre 1989.
雑誌「ピロット」誌(おお、すごい雑誌だ!)は、
1959年10月29日に創刊されたバンド・デシネの週刊誌の名前である。
最終号は1989年10月(当時は月刊)に発行されている。
*「Matin, quel jaounal !」(すごい、なんて雑誌だ!)は
雑誌のサブタイトルだと思うのですが、
僕の調べた限りでは同誌のサブタイトルとは異なるようです。
● 「BD oubliees」内「Le journal Pilote en 1959」
上記ページによると創刊時のサブタイトルは
「Le grand magazine illustre des jeunes」
(若者向けのグラビア雑誌)
だったようです。
Presentation
解説
Outre la bande dessinee,
Pilote publiait egalement des nouvelles, romans,
reportages et blagues en tous genres.
Il a radicalement change le monde de la bande dessinee francophone.
Depuis l'ete 2003,
il devient irregulomadaire
en ne paraissant que quand 《les pages sont pretes》.
Son slogan devient alors
《Pilote, le journal qui s'amuse a revenir》.
A sa creation,
le directeur de la publication etait Jean Hebrard,
le redacteur en chef Francois Clauteaux,
remplace par Raymond Joly apres six numeros,
et Rene Goscinny alors secretaire de redaction.
La periodicite au depart etait hebdomadaire.
「ピロット」誌はバンド・デシネだけではなく、
ニュースや小説、ルポルタージュ、ジョークなどを
いろいろなジャンルに渡って掲載していた。
フランスのバンド・デシネの世界を根本的に変えてしまった雑誌である。
2003年の夏からは不定期刊行で復刊しているが、
かならずしも誌面は充実してはいないようだ。
復刊第1号のキャッチフレーズは
「ピロット、ついに復活の時が来た!」
であった。
創刊時の発行責任者はジャン・エブラール、
編集長はフランソワ・クロトー、
(第6号からはレーモン・ジョリ)
編集者にルネ・ゴシニーがいた。
最初は週刊誌としてスタートした。
*「les pages sont pretes」は
「ページは準備できている。充実した誌面をつくる用意がある」
という程の意味で、
“《”(正確には“«”)はフランス語の引用符です。
何かの文句を引用してあるのかも知れませんが、
調査は及びませんでした。
Decouverte de talents
才能の発掘
Pilote fut un veritable creuset de talents,
dessinateurs, scenaristes de tous genres
et vit naitre des personnages fameux.
「ピロット」誌には漫画家や原作者など、
さまざまなジャンルに渡る多くの才能が結集していた。
有名なキャラクターも多数輩出している。
*以下、「ピロット」誌に連載されていた
有名な作品が列挙されています。
メビウスに関連する箇所だけ訳出しておきます。
1963 :
・Fort Navajo
(ancetre de Lieutenant Blueberry,
de Gir, Jean Giraud et Jean-Michel Charlier)
1963年:
・『ナヴァホ砦』
(「ブルーベリー」シリーズ第一作。
ジルことジャン・ジローとジャン・ミシェル・シャルリエ)
Fin 1963,
Pilote va mal,
Rene Goscinny et Jean-Michel Charlier sont nommes redacteur en chef,
en charge de relancer le journal.
1963年の暮に、
「ピロット」誌の低迷をうけて、
ルネ・ゴシニーとジャン・ミシェル・シャルリエが編集長に就任、
雑誌のてこ入れを行った。
《付記》
「ピロット」誌のデータについては、
以下のサイトがすばらしく詳しいです。
● 「BD oubliees」内「La memoire de Pilote」
● 同上内「Le journal Pilote et les publications Dargaud par annee」