メビウスとの共作『イカル』の仏訳版の出版を記念して、
パリで開かれている、
谷口ジロー原画展の公式サイトの解説文の下訳の
誤訳のチェックです。
関連:
● 画廊Arludik公式サイト内トップページ
● [
谷口ジロー『イカル』原画展:関連記事インデックス]
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TANIGUCHI
Exposition de dessins et planches originaux
DU 21 OCTOBRE AU 18 NOVEMBRE
谷口ジロー
原画展
10月21日から11月18日まで
libre comme l'air...
Le mythe d'icare revisite...
風のように自由に……
イカルの伝説が帰ってきた……
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Dans un monde ou de mysterieuses attaques de kamikazes terrorisent la
population, nait un enfant semble avoir la faculte de voler !
L'Humanite serait-elle a l'aube d'une nouvelle ere ?
Le jeune Icare devient l'objet de toutes les convoitises et l'armee lui
confere un interet certain.
Ce prodige de la nature sa retrouve entre les mains des scientifiques, tel
un oiseau en cage alors que sa nature meme le pousse a s'envoler loin
de la folie des hommes, vers la liberte...
とある世界での物語。
謎のカミカゼ・テロ集団が人々を恐怖に陥れているなか、
飛行能力を持つひとりの子供が生を享ける。
人類はあらたな進化の段階に足を踏み入れたのであろうか?
イカルと名づけられたこの少年は、
やがて人々の欲望の対象となって行く。
軍隊の管理下におかれ、科学者の研究対象として、
かごの中の鳥として育てられるイカル。
しかし、神が与えたもうたこの奇跡の青年は、
人々の狂気から解き放たれ、
自由の大空へむかって羽ばたくことを夢見ていた……。
《付記》
● 「BLOGtext TRANSFER」内「2005/10/25, 海外で流通する日本のマンガ」
谷口ジロー展や谷口ジローの作品に関して簡単に触れられた後、
海外での「漫画」受容について調査報告がなされています。
僕がフランスでの漫画関連のサイトを見ていて感じる限りでは、
“売り上げは『ナルト』、権威ある賞での評価は谷口ジローがダントツ”
という感じでしょうか。
日本の「漫画」だけではなく、アメリカのアメコミ、
そして最近では韓国の漫画(マンハ、マンファ、Manhwa)も、
同様に注目されているようです。
フランスでの「漫画」の読まれ方に関しては
ひとまずは以下の記事を参照して見てください。
● [
フランス人おそるべしっ(前編)]
● [
フランス人おそるべしっ(後編)]
その他、ヨーロッパでの「漫画」受容に関しては、
以下のサイトがすばらしく詳しいです。
● 「EURO JAPAN COMIC」
《ぜーんぜん関係ない追記》
◆ スーパー・マルオ・ワールドへようこそ
最近もっとも気になる作家だった
丸尾末広の作品を読んでみたんですが、
や、やばい、これわ禁断の果実だ……。
● 丸尾末広公式サイト「丸尾地獄」
表紙からかなりエグイので注意してください。
絵を見れば容易に想像できるように、読後感は最悪。
この世のネガティブな感情をすべて集めて、
ドロドロに煮詰めて濃縮したという感じです。
でも、読めば後悔するのが分かっているのに、
ページを繰る手が止まらないのです。
まさしく禁断の果実。
おかげさまで、
寝ても覚めても丸尾ワールドが頭のなかにチラついて、
食欲はわかないは、寝つきは悪くなるはで、もうとにかく最悪です。
人には絶対におすすめ出来ないけど、
嗚呼、この地獄(ぢごく)を、
他の人にも味(あぢ)わつてもらひたくて堪(たま)りません。
さあ、読め。そしてお前も苦しんでしまへ!
● アマゾン日内『少女椿』
● アマゾン日内『笑う吸血鬼』
あぁ、いまごろパリではヴェルニサージュか……。