小説のセリフの文章と漫画のセリフの文章は質が異なるように思う。
漫画のセリフを小説のセリフの要領で訳してしまうと硬すぎる。
・大前提(両者に共通することがら)
セリフの文章に必要なのは、
“話し言葉そのもの”ではなく“話し言葉らしさ”。
話し言葉をそのまま文字に起こしてセリフの文章として使っても、
かえって不自然なものになる。
書き言葉としては冗長で構成が散漫すぎる。
・両者の違いについての仮説
小説のセリフも漫画のセリフも書き言葉である点は同じ。
書き言葉をアレンジして話し言葉らしく装ってある。
両者の違いは、書き言葉のどの要素をアレンジしているかに拠る。
小説:地の文のアレンジ
漫画:オノマトペのアレンジ
漫画においてはフキダシの中のセリフすら絵の一部である。
それは基本的にオノマトペ、書き文字の一種なのだ。
・検証(上記の仮説を検証するためには)
オノマトペと地の文との違いを定義しなければならない。
これはおそらく、オノマトペの特殊性を定義する作業になるだろう。
地の文を基準と見立てて、そこからのオノマトペの差分を測定する。
その測定結果に照らし合わせて、
小説のセリフと漫画のセリフの特性を分析する。
小説のセリフと漫画のセリフの代表例をどうやって決めれば良いのか?
(極端な例を採ると、論を有利に運ぶための恣意的な摘出になってしまう)
一般的な例(と考えられるもの)を採るべきか?
小説は? →夏目漱石? それだと古すぎるから村上春樹あたり?
漫画は? →手塚治虫? これも古すぎるかも。
『ジョジョの奇妙な冒険』はオノマトペ説の論証にはうってつけだが、
極端すぎるかも。
やはり代表例としては『ドラゴンボール』あたりで手を打つべきか。
個人的には『バガボンド』を押したい。
……いや、逆に極端な例を採って、
それを仮説の方向から分析する方が簡単か。
『ジョジョの奇妙な冒険』の独特のセリフまわしは、
オノマトペのアレンジとして分析できる、という具合に。
この結果をもとに、他の漫画のセリフを同じ方向性で分析して行く。
うん、この方が上手く行くに違いない。
《ぜんぜん関係ない付記》
しまった、HTMLエディタもフランス語のフォントに対応してくれないと、
つづり字記号つきで更新が出来ないのだ!
前回はここまで進んだ↓
○ リッチテキストエディタ「xyzzy」とキーボードの仏語設定で、
日仏多言語ページを簡単に更新できそうだ。
http://skomatsu.free.fr/keyboard/keyboard.htm
http: //web.archive.org/web/20020930230626/http://www.carabiner-systems.com/xyzzy/FAQ.html
キーボードの仏語設定はあっけなく出来る。ものすんごく簡単。
「xyzzy」は設定がものすんごく難しいけど、なんとかなった。
上記マニュアルを丁寧に読み込んで一歩ずつ進めば不可能ではない。
Wordでもいいんだけど、さすがに毎回立ち上げるのは面倒。
よーし、さあこれで、綴り字記号つきで更新できそうだぞ。
……もしかして、
もっと簡単な方法とかあっちゃったりするんでしょうか?
HTMLタグの編集をしなくても良いなら、フランス語もOK。
Flûte !